20年ぶりにあずさに乗る
先日、甲府で仕事があり行きは知人の車で行ったのですが、帰りは久しぶりにスーパーあずさに乗って帰ってきました。
流石に日帰りだと帰りも最終になります。夜9時9分甲府発、八王子10時6分着。57分間の旅です。
あずさと言えば、信州松本に住んでいた20代にお金がなく東京に行くときは殆どが高速バスで、あずさは自分にとっては乗りたくても乗れない高級車みたいなものでした。
その数少ないあずさの乗車チャンスが今回めぐってきました。久しぶりでウキウキしながら甲府駅に着きます。
切符はあずさ回数券でしたので、席を指定する手続きを取ります。自動券売機でとったのですが、ここからが悲劇の始まりでした。
以前、よく乗っていた東海道新幹線は新大阪寄りが1号車、東京よりが16号車という配置になっているので、あずさもそうだろうと思い、一番後ろでゆっくり行こうと1号車1番A席を指定しました。
甲府駅の発車メロディーが聞けるかなとか思いながら、ホームに向かいます。
降りたところが5号車だったので、松本よりに歩き始めると次に出てきたのは6号車。
「あれ?ってことは1号車は1番前か。」と、ここで初めて自分の勘違いに気づきます。列車の配置を東海道新幹線と同じような列車配置だと思い込んでいました。
ま、一番前でもいいかと思い、列車到着後に席に座ったとたん嫌な予感がよぎりました。
「外がいつもよりも見えない。」
そう、一番前の席は外の窓が狭いのです。もう発車メロディーとかどうでもよくなってました。
それでも今まで電車で酔ったことはないので大丈夫だろうと言い聞かせつつ、甲府駅を出発します。甲府盆地を走っている間は全く問題なかったのですが、塩山を過ぎるあたりからカーブが多くなります。思いのほか頭が振られる感じがします。
狭い窓ながら外を見るとカーブでは町明かりが盛んに上下していました。大月に着く前には完全に酔ってしまいます。気持ち悪くてタブレットも本ももう見ることが出来なくなりました。目をつぶると余計に頭が振られる感じがするので寝れません。八王子まで持つだろうか。
スーパーあずさ E351系
「スーパーあずさ」と検索すると、キーワードに「酔う」と出てきます。
酔う人はやはりいるようです。
E351系はカーブが多い中央東線の特急あずさ用として1993年から稼働されていて今年で24年になります。
新聞記事によると新型のE353系が今年の12月から導入され、2年間の間にE351系のあずさをE353系に置き換えるとのこと。E351系に乗れるのもあと2年半のようです。
E351系がなぜ揺れるかと言えば、振り子式電車だからです。普通の電車はあまり揺れないように振り子の代わりにバネが使われますが、その分、傾かないため遠心力が働きカーブでは減速しないといけません。
E351系はスピード重視でカーブでもスピードを維持できるように振り子式が採用されました。
振り子式電車と言えば名古屋ー長野間を走る国鉄時代の381系「しなの」が有名です。(現在の「しなの」は制御振り子式の383系)
381系「しなの」はカーブに入って、一呼吸遅れて傾くので、酔う人が続出したと言われていました。松本にいた20代、その「しなの」に乗っても酔わなかった私が今回乗ったスーパーあずさで酔うとは。
三半規管を鍛えるには?
振り子式電車に乗ったのが20年ぶりだったとは言え、まさか酔うとは、鉄道好き(マニアではありません)な私としたことが一生の不覚と言わざるを得ません。
ただ、齢を重ねると三半規管は衰えるんだとか。
確かに、娘とブランコ乗ると頭がグラングランしてすぐにやめてしまいます。
その三半規管、後ろ向きに歩いたり、目をつぶって歩いたりするだけでも鍛えられるそうです。もっと鍛えるのであれば子供同じ遊びをするとよいとのこと。ブランコ、滑り台、トランポリンなどなど。
スーパーあずさ乗るためにだけにここまでするか、という問題が出てきそうですが。
=編集後記=
今回は気持ち悪くなっただけでした。(リバースなし)
そのあと、横浜線E233系に乗りましたが、大丈夫でした。
E351系があと2年半で乗れなくなると思うと、あと1回乗って「酔わないで乗れた」と思いたい、今日この頃です。