専門学校での租税教室
先日、神奈川区の専門学校で神奈川税務署と東京地方税理士会神奈川支部との共催で租税教室の催しがあり、講師としてお話をさせていただきました。
1コマ90分の時間を頂き、2つの教室の壁を取り払い1つの教室した中におよそ60人くらいの学生の前で話をします。
前半75分ほど、私からは「なぜ税金が必要なのか」等々の話をし、残り15分は横浜中税務署広報官の方から税務署のお仕事のお話をしていただきました。
公務員を目指している学生が多く、興味を持って聞いてもらえたのではないかと自負しております。
租税教室とは
租税教室は、生涯学習、生涯教育の租税教育は生涯学習・生涯教育の一つに位置付けられ、小学校の児童、中学校及び高等学校の生徒はもちろん、大学の学生、社会人においても催されているものです。
東京地方税理士会では主に、小学校、中学校、高等学校、専門学校、大学に向けて各税務署と共催で租税教室を開催しています。
そもそも、なぜ租税教室が必要かと言えば、それは日本の税制が申告納税制度を採用しているからという点に尽きると思います。
申告納税制度とは、自ら正しい計算を行い、その正しい計算に基づいた正しい申告を行うことをいいます。
その制度を維持するためには、納税者の租税についての正しい知識と理解が必要です。
そのために、我々税理士が納税者に申告納税制度とは何かを普及させること、租税教育を通じて申告納税制度の維持発展に寄与すべきものとして位置づけられています。
就職するには税務署?税理士事務所?
横浜中税務署の広報官の方から、税務署のお仕事のお話がありました。
税務署には質問検査権がありますが、広報官という仕事は税務調査をしないため、税務職員が携行する手帳には質問検査権があるという文言が入っていないのだとか。
その情報は初めて聞いたため、学生のように「へー、そうなんだ!」という感じで、私は聞いておりました。
東京国税局の仕事内容なども説明されていて、やはり脱税調査の話には学生の方々は興味を持って聞かれていたように思います。
恐らくですが、今回参加した学生の中では税理士事務所に勤める人より税務署に勤める人が多いのではないかと感じました。
税務署は国家公務員で、東京国税局に採用されると、東京、神奈川、千葉、山梨の84税務署のどこかに配属されます。
転勤が多いのがネックだとお話されていましたが、中には自ら遠方への転勤を申し出る人もいるそうです。
税理士事務所の場合、転勤はほぼありません。
大規模税理士法人に就職し、遠方に事務所新設とかあれば話は別ですがレアケースになります。
税務署を退職した後に税理士として活躍する方もかなりの人数でいらっしゃいます。
もしもゴールが同じ税理士だとしても、そのゴールにどのようにたどり着くか、自分にはどちらが合っているのかを見極めることで進む道は変わるでしょう。
また、このような形で税務署の方と協力して租税教室でお話ができる機会があればと思います。