高輪ゲートウェイ駅
昨日、JR東日本から山手線の田町品川間に新設される駅名が「高輪ゲートウェイ」に決まったと発表がありました。
http://www.jreast.co.jp/press/2018/20181201.pdf
このニュースが発表されると、SNSやニュースのコメント欄などでは
「ゲートウェイいらない」
「130位の名前だと公募する意味は?」
など、否定的な意見が大部分を占めているように思います。
「ゲートウェイ」で思いつくのは、「ディズニーゲートウェイステーション」という駅名です。
他にも「ゲート」という名前では「東京ゲートブリッジ」、名古屋には「JRゲートタワー」など、やはり「玄関口」と意味合いから「ゲート」を使うことがあります。
私自身、ゲートウェイというカタカナが入る点はJRらしくないなと思いましたが、逆に「ゲートウェイ」というカタカナを入れたことにJR東日本の本気度を感じました。
高輪ゲートウェイ駅に決定した経緯
JR東日本が発表した選定理由は
「この地域は、古来より街道が通じ江戸の玄関口として賑わいをみせた地であり、明治時代には地域をつなぐ鉄道が開通した由緒あるエリアという歴史的背景を持っています。
新しい街は、世界中から先進的な企業と人材が集う国際交流拠点の形成を目指しており、新駅はこの地域の歴史を受け継ぎ、今後も交流拠点としての機能を担うことになります。
新しい駅が、過去と未来、日本と世界、そして多くの人々をつなぐ結節点として、街全体の発展に寄与するよう選定しました。」
となっています。
ここで、注目すべき点は
「高輪ゲートウェイ駅周辺はJR東日本が街をつくる」という点です。
鉄道会社で言えば、東急や小田急、西武などは線路を敷くだけではなく、そこに街をつくり利用者を増やしていく戦略をとっていたイメージがあります。
JR東日本は今まで「街をつくる」ということをあまりしていませんでした。
やったとしても駅ビルの建設や駅に自由通路をつくったりなどで「街をつくる」までは言えない部分がほとんどだと思います。
しかし、この高輪ゲートウェイ周辺はJR東日本が街をつくるのです。
その概要がJR東日本から平成30年9月25日に公表されていました。
グローバルゲートウェイ品川
9月25日に公表された「品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)に係る都市計画について」によると、
「品川開発プロジェクトにおいては、2020 年に田町~品川駅間に新駅の暫定開業を目指すとともに、「グローバル ゲートウェイ 品川」として、周辺地域と連携した国際的に魅力のあるまちづくりの実現に向けた検討を進めてまいりました。
今回、品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)に係る、品川駅北周辺地区の都市計画手続きが開始されましたので、計画概要をお知らせします。」
とあります。
ここに、町の名前を「グローバル ゲートウェイ 品川」にするということが記載されていることから、駅名に「ゲートウェイ」を入れることでこの街と駅を「東京」に浸透させていくというJR東日本の意気込みが感じられるのです。
この資料によると、「グローバル ゲートウェイ 品川」はこのような街並みになります。
(JR東日本資料より)
1街区:外国人のニーズに対応した居住施設
2街区:文化創造施設
3街区:商業施設、オフィス棟
4街区北棟:商業施設、オフィス棟、最上階はレストラン
4街区南棟:商業施設、オフィス棟、上層階は国際水準のホテル
となっており、4街区北棟と南棟の間に「高輪ゲートウェイ」駅があります。
1街区は外国人向けのインターナショナルスクールも併設し、外国人が住みやすい環境をつくっています。
また、2街区にはホール、4街区には国際会議場があるなど、グローバルな街並みをつくろうとする意図がわかります。
駅前広場のイメージはこのようになっています。
(JR東日本資料より)
「高輪ゲートウェイという駅名がこの街に合っていたね」となるように願っています。