ヨコハマハンマーヘッドプロジェクト
先月、横浜市からみなとみらい21新港地区において推進するヨコハマハンマーヘッドプロジェクトの建築工事に着工したと発表がありました。
このヨコハマハンマーヘッドプロジェクトとは、簡単に言えば新港ふ頭に客船ターミナルを建設するというもので、新港ふ頭はワールドポーターズやJICAがある海側のふ頭になります。
新港ふ頭には、ハンマーヘッドクレーンの遺構がありますからこの場所にこのような施設を建設することを「ヨコハマハンマーヘッドプロジェクト」と名付けられました。
(野村不動産プレスリリースより)
野村不動産ホールディングスのプレスリリースによるとこのヨコハマハンマーヘッドプロジェクトは「客船ターミナル施設を中核施設とし、「食」をテーマとした体験・体感型の商業施設、海に面した埠頭の立地特性を活かした高質なホテルを一体的に整備し、竣工は2019年を予定しております。」とのことです。
横浜ベイブリッジ
せっかくこのような施設を作っても横浜ベイブリッジの高さ制限から超大型豪華客船はベイブリッジをくぐれないため、世界最大級の客船の20隻くらいは停泊できないと思われます。
実際に高さ60mのクイーンメリーが横浜に来たときは大黒ふ頭に停泊し、乗客から不人気だったとの報道もありました。
せっかくこのような施設を作るのであれば、なぜベイブリッジをあと15mくらい高く作らなかったのかと残念に思います。
設計当時1977年のことを考えると40年後このような巨大な客船が世界に何隻もあるとは想像できなかったかもしれません。
実際、当時の世界最大級の客船の高さもおよそ50mから53m。
橋の堅牢性も考慮して海面から55mとなったようです。
3代目クイーンエリザベス号は高さ56.5mあり、通常はベイブリッジをくぐれないのですが、干潮時は満潮時よりも2m海面が下がるため干潮時を狙ってベイブリッジをくぐったことがあるそうです。
パナマ運河化
現在の世界最大級の客船をベイブリッジをくぐらせるためにベイブリッジ自体を建設し直すとのは、やはり予算的に難しいようです。
建設し直さないのであれば、パナマ運河のように水位を調整できる装置をベイブリッジの下に作ってみてはと素人的に考えました。
パナマ運河は水位が異なるところには水門があり、その水門を閉じて水を流し込むことによって水位の低いところから水位の高いところへ船が進むことができます。
逆方向の場合は、水門を閉じて水を抜いて水位を低くして高い水位のところから低い水位のところへ進むことができます。
ベイブリッジの下をを高さ70mあるシンフォニー・オブ・ザ・シーズ等が通過するときは15m水位を下げるようにすれば、これら最大クラスの客船が大さん橋や新港ふ頭に停泊できるようになるわけです。
しかし、この建設費がいくらになるのかはわかりません。(もしかするとこっちの方が建設費用がかかるかもしれません。)
また、仮に建設するとなるとその間大さん橋や新港ふ頭に客船がこれなくなるため、世界最大級の客船およそ20隻のためにここまでお金をかけるかという話にもなると思います。
しかし横浜に来るとベイブリッジをくぐるのに、水門があるとのことでクルーズ客からも人気が出るのではないでしょうか。またこれらの超大型客船の乗客が横浜でお金を使ってくれるのであれば、横浜市への経済効果で十数年で元が取れるという話になるようであればいいなと思います。
=編集後記=
ベイブリッジの設計当初は国はトンネルを推していたとのことです。