所得税のその他の改正(平成31年度税制改正)

税制改正

ストックオプション税制の改正

ストックオプション税制の概要

ストックオプションの権利を行使した場合、通常はその行使時の価格から権利付与時の価格を差し引いた差額に対し給与所得として課税され、さらにその株式を譲渡した場合は譲渡対価から権利行使時の価格を差し引いた差額について譲渡所得として課税されます。

このストックオプションが適格要件を満たす場合は、権利行使時の価格から権利付与時の価格を差し引いた差額に対し給与所得として課税される部分が譲渡するときまで繰り延べられ、譲渡時には譲渡対価から権利付与時の価格に対し譲渡所得として課税されます。

改正項目

この税制の対象は、その法人の取締役、執行役および使用人となっておりましたが、これに中小企業等経営強化法に規定する認定新規中小企業者等(仮称)が同法の認定を受けた同法に規定する新事業分野開拓計画(仮称)に従って活用する取締役及び使用人等以外の者が追加されました。

これにより、一定の要件を満たす場合の外部のプログラマーやエンジニア、弁護士等もこの税制の対象となります。

所有者不明土地が収用交換等された場合の譲渡所得の課税の特例の改正

収用等があった場合は、その譲渡所得から最大5,000万円の控除ができる、いわゆる「収用等の特別控除」について、所有者不明の土地について収用等があった場合もこの「収用等の特別控除」の適用ができることとなりました。

優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例の改正

通常、土地を譲渡した場合はその譲渡益に対し、税率15%の所得税と5%の住民税が課されますが、優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合は、譲渡益2,000万円以下の部分について所得税10.21%、住民税4%の軽減税率が適用されます。

この特例の対象に、所有者不明の土地を福利増進事業のために譲渡された土地が追加されました。

特定口座内保管上場株式等の譲渡等に係る所得計算等の特例の改正

株式等を証券会社の特定口座に保管し、「源泉あり」を選択している場合は、株式の譲渡益や配当についてその都度所得税が源泉徴収されますから、確定申告不要を選択することができます。

この特定口座に預け入れられる株式に、その株式の発行社から対価として受け取った株式が追加されました。

仮想通貨を譲渡した場合の取得価額の計算方法

仮想通貨を譲渡した場合の取得価額の計算方法は、移動平均法か総平均法によることとされました。