2019年10月1日消費税率10％引き上げ・軽減税率導入
安倍首相は15日の臨時閣議で、消費税率を2019年10月1日に予定通り10％へ引き上げることを表明しました。（各報道機関のニュースより）これにより、10％への税率引き上げとともに税率8％の軽減税率が導入されます。
今までは、税率が単一だったため、事務処理等々もそこまで煩雑にならずに済みましたが、来年10月1日からは複数税率対応のため、事務処理が煩雑化されることが予想されます。
この複数税率。8％と10％の２つだけかと思いきや、現状の8％は国税6.3％と地方税1.7％で、軽減税率の8％は国税6.24％と地方税1.76％と8％についても区別しなければなりません。つまり、しばらくは複数税率が３つ存在することになります。
消費税の処理は基本、個別処理が求められるため、1つ1つの取引について厳格に処理しなければなりません。（この煩雑な事務処理ができない中小零細企業には特例が定められています。）
あと1年弱で軽減税率導入となりました。
消費税軽減税率制度説明会
先日、旅館ホテル業者を対象にした軽減税率説明会に行ってきました。
そこでは、国税局の方が軽減税率制度の説明をし、私は補助金等の支援制度の説明をさせていただきました。
軽減税率が導入されると旅館ホテルも少なからず影響を受けます。
そこでは以下の質問がありました。
- 施設内の売店での税率は？…酒類、食品以外および食品類のイートイン10％、食品8％
- 客室冷蔵庫の税率は？…酒類10％、酒類以外8％
- レストランでの税率は？…10％、持ち帰りの菓子のみ8％
- 客室へのルームサービスの税率は？…10％（客室にあるテーブル等が食事等を用意できるものと扱う）
- 婚礼での引菓子は？…8％
- 婚礼はいつまでに契約すれば税率8％か? …平成31年3月31日までに契約したものは8％それ以降の契約で10月1日以降の挙式は10％
また、別の日に飲食業を営む方を対象に補助金支援制度の説明をさせていただいたところ「分かりやすかったのでもう一度改めてやってほしい」とのお言葉を頂き、日程を調整の上、もう一度説明させていただくことになりました。
複数税率対応レジ導入による補助金
旅館、ホテルにおいても、フロントや売店においては複数税率に対応したシステムやレジが必要となります。
その場合、中小企業や個人事業者は、そのシステム導入やレジ購入については補助金を申請することができます。（大企業や大企業の子会社は対象外です）
今回の補助金の制度ではレジ関係をA型、システム関係をB型として2つの申請類型を設けています。
- A型
補助率：2/3
補助金限度：レジ１台あたり20万円。設置費用20万円。複数台導入の場合は200万円を限度
申請期間：2019年12月16日まで
- B型
補助率：2/3
補助金限度：小売業者の発注システム1,000万円、卸売業者等の受注システム150万円、受発注システム1,000万円
申請期間：（指定業者改修の場合）交付申請2019年6月28日まで、改修完了2019年9月30日、完了報告2019年12月16日
システム改修については、残念ながら会計ソフトのバージョンアップについては補助の対象外となっています。
早めの準備をお勧めします。