外資系企業での社員研修のセミナー講師 ⑥ 中小企業税制編

その他の法人に関する税金

中小法人とは

先日、外資系企業での社員向け研修で講師をしてきました。

今回は中小企業税制です。

中小法人

① 普通法人のうち、資本金の額もしくは出資金の額が1億円以下であるもの(大法人との間に大法人による完全支配関係がある普通法人または複数の完全支配関係がある大法人に発行済株式等の全部を保有されている法人を除く)

②資本もしくは出資を有しないもの(相互会社を除く)

② 公益法人等または協同組合等

③ 人格のない社団等 

大法人

①資本金の額または出資金の額が5億円以上である法人

②相互会社

③法人課税信託の受託法人

中小企業者とは

中小企業者等

① 資本金の額または出資金の額が1億円以下の法人

ただし、同一の大規模法人に発行済株式または出資の総数または総額の2分の1以上を所有されている法人および2以上の大規模法人に発行済株式または出資の総数または総額の3分の2以上を所有されている法人を除く。

② 資本または出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人以下の法人

大規模法人

資本金の額もしくは出資金の額が1億円を超える法人または資本もしくは出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人を超える法人(中小企業投資育成株式会社を除く)。

令和元年度改正

平成31年4月1日開始事業年度より、次に掲げる法人が大規模法人に追加されました。

  1. 大法人(次に掲げる法人をいいます。)との間に当該大法人による完全支配関係(法人税法第2条第12号の7の6に規定する完全支配関係をいいます。)がある普通法人ある普通法人
    (イ) 資本金の額又は出資金の額が5億円以上である法人
    (ロ) 保険業法第2条第5項に規定する相互会社及び同条10項に規定する外国相互会社のうち、常時使用する従業員の数が時使用する従業員の数が1,000人を超える法人
    (ハ) 法第4条の7に規定する受託法人
  2. 普通法人との間に完全支配関係がある全ての大法人が有する株式(投資信託及び投資法人に関する法律第2条第 14 項に規定する投資口を含みます。)及び出資の全部を当該全ての大法人のうちいずれか一の法人が有するものとみなした場合において当該いずれか一の法人と当該普通法人との間に当該いずれか一の法人による完全支配関係があることとなるときの当該普通法人(1.に掲げる法人を除きます。)

適用除外事業者

その事業年度開始の日前3年以内に終了した各事業年度の所得の金額の合計額をその各事業年度の月数の合計数で除し、これに12を乗じて計算した金額(判定法人が設立後3年を経過していないことや特定合併等に係る合併法人等に該当するものであること等の一定の事由がある場合には、その計算した金額に一定の調整を加えた金額)が15億円を超える法人。

中小企業税制

中小法人が適用を受けることができる規定

1.年800万円以下の所得に対する軽減税率

2.青色欠損金の控除限度額不適用及び繰越控除

3.欠損金の繰戻しによる還付

4.交際費等の損金不算入額の計算における定額控除

5.貸倒引当金の損金算入

6.特定同族会社の留保金課税の不適用

中小企業者等が適用を受けることができる規定

1.中小企業投資促進税制

2.商業・サービス業・農林水産業活性化税制

3.中小企業経営強化税制

4.生産性向上特別措置法による支援

5.特定事業継続力強化設備等の特別償却

6.研究開発税制

7.少額減価償却資産の特例

8.コネクテッド・インダストリーズ税制

9.省エネ再エネ高度化投資促進税制

10.地域未来投資促進税制

11.所得拡大促進税制