休眠会社の整理作業

休眠会社とは

法務省のホームページ、および官報に今年も休眠会社の整理作業をする旨の公告がされ、同時に対象の休眠会社にはその旨の通知が発送されました。

 

休眠会社についておさらいです。

税務実務においても休眠会社の届出をすれば場所によっては法人都道府県民税および法人市町村民税の均等割が免除されるなどの伝説が残っていますが、休眠会社という定義は株式会社のみですが、会社法472条(休眠会社のみなし解散)で「最後の登記から12年を経過している株式会社」とされています。

今回は一般社団法人や一般財団法人についても対象とされます。こちらは一般社団法人および一般財団法人に関する法律149条において「最後の登記から5年を経過したもの」とされています。

法務局からの通知

この通知には「2ヶ月以内に「まだ事業を廃止していない」旨の届出がなく、登記もされないときは、解散したものとみなされる」という内容が記載してあります。

「まだ事業を廃止していない」旨の届出には
①商号、本店の住所と代表者の氏名、住所
②まだ事業を廃止していない」旨
③届出の年月日
④法務局の表示
を記載します。

この「まだ事業を廃止していない」旨の届出を提出しても必要な登記が行われない場合は、来年も当該整理作業の対象となります。

役員変更等の必要な登記は忘れずに

みなし解散登記

今年は10月12日(木)に公告がなされましたので、12月12日(火)までに、「まだ事業を廃止していない」旨の届出をするか、役員変更等の当期をしなければ、強制的にみなし解散登記の手続きがされることになります。

みなし解散登記されると、事業を行うことができなくなりますので、事業を行っている会社が対象になっている場合はご注意ください。

もし、みなし解散登記がされても登記後3年以内であれば

①解散したものとみなされた株式会社は株主総会の決議によって会部式会社を継続することができます。

②解散したものとみなされた一般社団法人または一般財団法人は、社員総会の特別決議または評議員の特別決議により法人を継続することができます。

 

これらの継続の決議により継続したときは、2週間以内に継続の当期を申請する必要があります。

1点注意しなければならないことが、このみなし解散登記された場合であっても会社そのものが消滅するわけではない、ということです。

会社そのものを消滅させたい場合は、清算結了登記が必要になります。

消滅させたいけど、登記費用を払うのが嫌だという理由でそのままにしている法人の代表の方はご注意ください。

 

=編集後記=

これにより登記手続きをした場合は過料が課されますので、ご承知おきください。