平成30年度路線価

相続・贈与に関するもの

路線価とは

7月2日に、国税庁ホームページに路線価が発表されました。

 

路線価とは、相続税や贈与税を計算する際、土地を評価する際に使用される道路の1平方メートル当たりの価格です。

毎年1月1日現在の価格が7月初めに発表されます。

 

「建築物の敷地は、道路(中略)に二メートル以上接しなければならない。」という建築基準法第43条の規定により、相続税、贈与税を計算する際、土地はその接している道路の路線価に面積を乗じて評価します。(その土地の形状によりその評価額に加減算する場合もあります。)

 

その路線価は、あくまで相続税、贈与税を計算する際の土地の評価額を算出する際に使用されるものですから、売買するときの基準になるものではありません。

路線価は売買する際の時価の8割程度と言われています。

ちなみに固定資産税評価額は時価の6割程度と言われています。

 

 

都道府県ごとの傾向

今年の路線価の傾向としては、全国平均で0.7%の上昇で3年連続の上昇となりました。

首都圏などの大都市圏と宮城、沖縄などが上昇していますが、他の地域は横ばい若しくは下落となっています。

ただし、都道府県庁所在では上昇した都市が前年27都市だったのが、33都市となっており、中でも神戸、熊本、京都など8都市では二桁の上昇となっています。

 

京都や沖縄など外国人観光客が多く訪れる地域においてはこのインバウンド増加が路線価を引き上げている要因のようです。

 

主な都道府県の状況を見てみると
(東京)プラス4.0%で5年連続の上昇
(神奈川)プラス0.6%で5年連続の上昇
(千葉)プラス0.7%で5年連続の上昇
(大阪)プラス1.4%で5年連続の上昇
(京都)プラス2.2%で4年連続の上昇。特に四条通南座付近は25.9%上昇で上昇率全国2位
(兵庫)マイナス0.4%で9年連続の下落だが、神戸市内は二桁の上昇
(愛知)プラス1.5%で6年連続の上昇
(北海道)プラス1.1%の上昇。特にニセコ地区の俱知安町では88.2%の上昇で上昇率全国1位
(宮城)3.7%で6年連続の上昇
(福岡)プラス2.6%で3年連続の上昇
(沖縄)プラス5.0%で上昇率都道府県トップ

などとなっています。

 

一方地方では下落が続いている状況です。

 

 

鳩居堂前

全国1位は毎年のことながら、東京都中央区銀座5丁目の鳩居堂まで4432万円で前年から約1割上昇しました。

1坪(2畳分=およそ3.31㎡)ではおよそ1億4651万円となります。

 

ちなみに、この金額だとはがき1枚分(0.016478㎡)で約73万円、新聞紙1枚で約1967万円(0.443898㎡)となります。

 

 

 

 

 

=編集後記=

お客様から固定資産税が上がったとの報告があったので、首都圏は上がっているんだろうなと思っていたら案の定でした。

ただ、タワーマンションなんかは売れ残りが出ているとの情報も。。。

今後の動向に要注意です。