令和元年度税制改正
平成30年12月、税制改正大綱が発表され、その中でふるさと納税に関して以下の改正点が記載されました。
- ふるさと納税の対象となる地方公共団体を総務大臣が指定すること
- 指定を受けない地方公共団体への寄付金はふるさと納税の対象外、つまり寄付金控除ができないこととなること
この総務大臣が指定する基準として
- ふるさと納税の募集を適正に実施すること
- 寄附金に対する返礼品の返礼割合を3割以下とすること
- 返礼品は地場産品であること
が定められました。
この改正が令和元年6月1日から施行されています。
ふるさと納税が不指定となった市町村
以下の市町村はふるさと納税の指定から外れました。
寄附はできますが、ふるさと納税としては扱われず寄付金控除はできません。
- 大阪府泉佐野市
- 静岡県小山町
- 和歌山県高野町
- 佐賀県みやき町
これらの市町村は総務省から名指しで批判されています。
その理由が
- 平成30年11月以降も継続して「返礼割合3割超」かつ「地場産品以外の返礼品」
- 平成30年11月以降、「Amazonギフト券」等の金券類を返礼品に追加して募集
- 平成30年11月から平成31年3月までに上記の方法により50億円を上回る寄附を集める
だそうです。
泉佐野市は総務省に反論していますが、総務省からは「カタログギフト」と返り討ちの返答をされています。
ふるさと納税の指定対象期間が令和元年9月30日までの市町村
以下の市町村はふるさと納税の対象となる期間が令和元年9月30日までとされています。
- 北海道 : 森町、八雲町
- 宮城県 : 多賀城市、大崎市
- 秋田県 : 横手市
- 山形県 : 酒田市、庄内町
- 福島県 : 中島村
- 茨城県 : 稲敷市、つくばみらい市
- 新潟県 : 三条市
- 長野県 : 小谷村
- 岐阜県 : 美濃加茂市、可児市、富加町、七宗町
- 静岡県 : 焼津市
- 大阪府 : 岸和田市、貝塚市、和泉市、熊取町、岬町
- 和歌山県: 湯浅町、北山村
- 岡山県 : 総社市
- 高知県 : 奈半利町
- 福岡県 : 直方市、飯塚市、行橋市、中間市、志免町、赤村、福智町、上毛町
- 佐賀県 : 唐津市、武雄市、小城市、吉野ヶ里町、上峰町、有田町
- 宮崎県 : 都農町
- 鹿児島県 : 鹿児島市、南さつま市
これらの市町村へのふるさと納税の対象期間が令和元年9月30日までである理由は
- 平成30年11月から平成31年3月までの間に、「返礼割合3割超」又は「地場産品以外」の返礼品を提供
- 上記の方法により2億円を上回る額を集めた
からだそうです。
10月以降、ふるさと納税の対象とするかどうかについては、その市町村で行われているふるさと納税の実際の取り組み等を踏まえて総務省の方で改めて判断するそうです。