海外の親族を扶養親族とする場合の「令和3年分給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の書き方

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海外の親族を扶養親族とする場合の「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の書き方

海外に住んでいる家族を扶養親族として申告する場合は、「親族関係書類」「送金関係書類」「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に添付して勤め先に提出します。

その際、以下の「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」には下記のように記載します。

 
(国税庁ホームページより)

上の赤い四角の部分を拡大すると下記のようになります。(平成30年度版の例です。)

(国税庁ホームページより)

  1. (平成30年の場合)「平成30年度の所得の見積額」欄にその親族の方のその年度の見積りの所得金額を記載します。
  2. 「非居住者である親族」欄に〇をします。
  3. 「生計を一にする事実」欄に家族の口座に送金した金額等を記載します。

申告書への記載は以上ですが、以下の「親族関係書類」「送金関係書類」を添付します。

親族関係書類

親族関係書類とは、国外に住んでいる親族が給与をもらっている方の親族であることを証明する書類のことを言います。

親族関係書類は、扶養親族として申告しようとする親族について前年に提出済みであれば2年目以降は提出の必要はありません。

具体的には次のような書類です。

日本国籍の方の場合

  1. 戸籍の附票の写し
  2. 上記以外の国または地方公共団体が発行した書類
  3. 国外に住んでいる親族のパスポートの写し

1と2の書類はどちらか、3は必須です。

1年以内に帰国する短期留学のような場合には、国外居住親族に該当しないとことされていますので、上記書類の提出は不要です。

外国籍の方の場合

外国政府若しくは外国の地方公共団体が発行した

  1. 戸籍謄本
  2. 出生証明書
  3. 婚姻証明書

の内いずれかです。

国外に住んでいる親族の氏名、生年月日、住所がわかるものとされますが、1つの書類でわからなければ、2つの書類により証明することとなります。

例えば、配偶者の父母を扶養している場合には、本人と配偶者の婚姻証明書と配偶者と配偶者の父母との出生証明書を合わせて提出します。

送金関係書類

送金関係書類とは、実際に家族に送金したことを証明する書類や家族が商品を購入したものを負担したことを証明する書類です。

具体的には

  1. 銀行等から送金した際の書類(外国送金依頼書通帳コピーなど)
  2. クレジットカード利用明細

です。

1の書類は実際に外国の銀行の口座に送金したことを証明する書類です。

2の書類は国外に住んでいる親族が日本で給与をもらっている方の名義のクレジットカードや家族カードで商品等を購入したなどの事由を証明する書類です。

国外に住んでいる親族が複数いてその方々を扶養親族に使用する場合には、各人ごとに送金関係書類を提出します。

ここで注意する点は
外国に住んでいる家族に対し送金する場合で、配偶者の口座に子供の分もまとめて送金している場合は子供を扶養親族にすることはできないことです。

子供も扶養親族にする場合には、面倒でもそれぞれの口座に送金をする必要があります。