不動産譲渡契約書と建設工事請負契約書の印紙税軽減措置

その他の個人に関する税金

軽減措置の概要

平成9年4月1日から平成30年3月31日までの間に作成される契約書のうち、不動産譲渡契約書と建設工事請負契約書にかかる印紙税については、軽減措置が適用されてきました。

この軽減措置が平成32年(2020年)3月31日まで延長されることなり、この度国税庁ホームページに掲載された次第です。

 

この印紙税の軽減措置とは、契約書記載金額が1億円までは50%軽減、1億円超5億円以下が40%軽減、5億円超が20%軽減されるものです。

 

軽減措置の対象となる契約書は、「不動産譲渡契約書」のうち記載金額が10万円を超えるものと、「建設工事請負契約書」のうち記載金額が100万円を超えるものです。

 

この2つの契約の成立を証明するために作成するものであれば名称は問われません。

また、売買金額の変更や請負内容の追加といった際に作成されるものも含まれます。

 

 

実際の印紙税は以下の通りです。
該当する契約書であれば「軽減後の税率」が適用されます。

(国税庁ホームページより)

 

 

不動産譲渡契約書

「不動産譲渡契約書」には、不動産の譲渡に関する契約書と他の契約が併記された契約書も含まれ、軽減の対象となります。

 

例えば、建物の譲渡金額が4,000万円、定期借地権の譲渡金額が2,000万円の記載がある契約書の場合、記載金額は6,000万円となり、印紙税額は3万円です。

 

 

建設工事請負契約書

「建設工事請負契約書」は建設業法に定める建設工事の請負にかかる契約書を言います。

 

この場合、建設工事に該当しない建物の設計、建設機械等の保守、船舶の建造、家具・機械等の製作や修理等のみを定める請負契約書は軽減措置の対象ではありません。

 

ただし、
その「建設工事請負契約書」に、建設業法に定める建設工事と建設工事以外の請負にかかる事項が併記されていれば、軽減の対象となります。

 

例えば
建物請負工事の金額が4,800万円、建物の設計が1,200万円の記載がある契約書の場合、記載金額は6,000万円となり、課される印紙税の額は3万円です。

 

 

 

 

 

 

=編集後記=

印紙税を間違って貼った場合は、現物を税務署にもっていくと還付手続きを取ってもらえます。