車両関係の税制の見直し(平成30年度税制改正)

その他

 車両関係税制の流れ

車両関係税制については、平成29年度税制改正において、

「消費税率10%への引上げの前後における駆け込み需要及び反動減対策に万全を期す必要があり、自動車をめぐるグローバルな環境、自動車に係る行政サービス等を踏まえ、簡素化、自動車ユーザーの負担の軽減、グリーン化、登録車と軽自動車との課税のバランスを図る観点から、平成31年度税制改正までに、安定的な財源を確保し、地方財政に影響を与えないよう配慮しつつ、自動車の保有に係る税負担の軽減に関し総合的な検討を行い、必要な措置を講ずる。」

とされました。

 

自動車取得税については、
平成28年度税制改正において、平成31年10月からの消費税10%への引き上げに伴措置として同日より廃止になります。

 

自動車重量税については、
平成29年度税制改正において、エコカー減税の内容が厳しく見直しがされた上で平成31年4月まで延長されました。

 

自動車税、軽自動車税については、
平成29年度税制改正において、グリーン特例の内容が厳しく見直しがされた上で平成31年3月まで延長されました。

 

自動車重量税の見直し

今回の改正では、先進安全技術を搭載したバス・トラックに係る特例措置の対象が拡充された上で、自動車重量税を50%から75%軽減する措置が令和3年4月まで延長されました。

 

先進安全技術とは、
①前方において危険を察知した場合の衝突被害軽減ブレーキ(AEBS)

②車両の横滑りや転覆を防止する車両安定性制御装置(EVSC)

③車線からのはみ出しをドライバーに知らせる車線逸脱警報装置(LDWS)

を言います。

 

今回は③の車線逸脱警報装置が対象に含まれ、自動車重量税が25%軽減されることになりました。

 

また、バリアフリー車両の初回分の自動車重量税が免税される措置も令和3年3月まで延長されることとなりました。

 

自動車取得税の見直し

上記の先進安全技術のうち、
衝突被害軽減ブレーキ(AEBS)と、車両安定性制御装置(EVSC)を備えた車両の自動車取得税については、平成29年度税制改正において、自動車取得税を計算する際、350万円を取得価額から控除する措置が取られました。

 

今回の改正では、
車線逸脱警報装置(LDWS)を備えた車両の自動車取得税について、自動車取得税を計算する際の取得価額から175万円を控する措置が設けられました。

 

 

 

 

=編集後記=

こういう安全装置が乗用車には標準装備されるものが多くなっているようですが、大型車両も標準装備されるようになればいいと思います。