省エネ再エネ高度化投資促進税制の創設その1(平成30年度税制改正)

その他の法人に関する税金

概要

電気を作るためのエネルギー源には、石油や原子力、太陽光や風力などの再生可能エネルギーなどがありますが、経済産業省は2015年7月に「長期エネルギー需給見通し」をまとめ、2030年にそのエネルギー源の組み合わせの最適化を図る計画を発表しました。

このエネルギー源の組み合わせの最適化を「エネルギーミックス」と言います。

2030年度のエネルギーミックス実現のために、企業にも省エネ投資を促進(需要側)と再生可能エネルギーの更なる導入(供給側)を進めてもらうために今回の改正で、エネルギー需要側として高度省エネルギー増進設備等の取得等をして、国内にある事業の用に供した場合にはその取得価額の30%の特別償却ができることとされました。

中小企業者等については、取得価額の30%の特別償却と取得価額の7%の税額控除(法人税額の20%を限度)との選択適用となります。

対象事業者・適用期間

対象事業者

  1. エネルギーの使用の合理化等に関する法律のエネルギーの使用の合理化を特に推進する必要がある者として経済産業大臣に指定された工場等を設置している者(その指定に係る同法の加盟者を含む。)
  2.  改正後のエネルギーの使用の合理化等に関する法律の連携省エネルギー計画(仮称)の認定を受けた工場等を設置している者
  3. 改正後のエネルギーの使用の合理化等に関する法律の荷主連携省エネルギー計画(仮称)の認定を受けた荷主

適用期間

1の法人・・・平成30年4月1日から平成32 年3月31日までの期間

2及び3の法人・・・エネルギーの使用の合理化等に関する法律の改正法の施行の日から平成32年3月31日までの期間

となります。

対象設備

上記対象事業者の区分により、以下に掲げた機械装置、器具備品、建物附属設備、構築物およびソフトウェアをいいます。

1の法人・・・エネルギーの使用の合理化等に関する法律により主務大臣に提出した中長期的計画に記載されたエネルギーの使用の合理化のために設置する機械その他の減価償却資産で特に効果の高い一定のもの

2の法人・・・その連携省エネルギー計画に記載された連携省エネルギー措置(仮称)の実施により取得等をされる一定の機械その他の減価償却資産

3の法人・・・その荷主連携省エネルギー計画に記載された荷主連携省エネルギー措置(仮称)の実施により取得等をされる一定の機械その他の減価償却資産

 

=編集後記=

地球温暖化対策としては森林環境税と趣旨は同じですが、減税措置としてはインパクトが弱いです。