固定資産税関係の改正(平成30年度税制改正)

その他の法人に関する税金

生産性向上設備の固定資産税

中小企業者等が取得する生産性向上設備については、平成25年税制改正において、建物、建物付属設備、機械装置、工具器具備品やソフトウェアなどについて取得価額相当額の即時償却または取得価額相当額の5%の税額控除制度が導入され、平成29年度からは即時償却制度がなくなることにより平成28年度改正において機械装置について、固定資産税の課税標準を最初の3年間2分の1にする制度が導入されました。

また、昨年の税制改正においては、
生産性向上設備投資促進税制が中小企業経営強化税制と名を変えて、機械装置、建物附属設備、工具器具備品やソフトウェアなど一連の投資行為が経営力向上計画の認定を受けると取得価額相当額の即時償却または取得価額相当額の7%の税額控除を受けられる制度として復活しています。

今回の税制改正においては、
平成28年度税制改正における固定資産税の軽減措置は期限の終了をもって廃止され、新たに次の要件を満たす生産性向上設備を取得すると3年間、課税標準がゼロ以上2分の1以下の範囲内で市町村の条例で定める割合を乗じた額とされます。

  1. 市町村計画に基づき中小企業が実施する設備投資
  2. 導入により、労働生産性が年平均3%以上向上する設備投資
  3. 旧モデル比で生産性(単位時間当たりの生産量、精度、エネルギー効率等)が年平均1%以上向上するもの

上記の改正は生産性向上の実現のための臨時措置法(仮称)施行の日から平成33年3月31日まで施行されます。

土地に係る固定資産税等の負担調整措置

土地については、平成5年度まで各市町村ごとに評価水準を決定していましたが、平成6年度から評価の均衡化・適正化を図るため、宅地の評価水準を全国一律に地価公示価格等の7割を目途に行うこととなりました。

これにより、固定資産税、都市計画税がいきなり上がるのを防ぐためになだらかに上がるよう負担調整措置が取られています。

今回の改正においても、
平成30 年度から平成32 年度までの間、商業地等に係る条例減額制度及び税負担急増土地に係る条例減額制度を含め、現行の負担調整措置の仕組みが継続されることとなりました。

生産緑地地区の区域内の農地の固定資産税

生産緑地については一旦指定を受けると、営農が義務化されます。
その代わりといっては何ですが、固定資産税等が極めて低く抑えられ、かつ農地等に係る相続税の納税猶予についても適用を受けられます。

生産緑地が解除された場合、首都圏の農地ですと固定資産税等が宅地並みの課税となり税額が急騰します。

この生産緑地を解除する条件は

  1. 指定から30年経過
  2. 病気、けがなどで農業に従事できなくなった
  3. 農業従事者死亡などで農業に従事できなくなった
    の3点です。

このうち1指定から30年経過について、殆どの農地が指定から30年経過するのが2022年であるため2022年問題ともいわれています。

そこで昨年生産緑地法が改正され

  1. 生産緑地面積が500㎡から300㎡に要件緩和
  2. 生産緑地内にレストラン設置OKなど施設の制限緩和
  3. 市町村が重要な生産緑地を特定生産緑地に指定
    などが盛り込まれました。

今回の改正においては、

  1. 生産緑地地区の区域内の農地のうち特定生産緑地の指定がされたもの(指定の期限の延長がされなかったものを除く。)に係る固定資産税及び都市計画税について現行制度と同様の措置とされました
  2. 生産緑地地区の区域内の農地のうち特定生産緑地の指定又は指定の期限の延長がされなかったものに係る固定資産税及び都市計画税について宅地並み評価とした上で生産緑地地区の区域内の農地に該当しないこととなった市街化区域農地と同様の激変緩和措置が設けられることとなりました。

 

=編集後記=

最近、固定資産税が取られ過ぎていたというニュースをよく見るようになったと思います。
われわれ税理士が直接携わることの少ないこの固定資産税ですが、たかが固定資産税、されど固定資産税の精神で向き合っていきたいと思っています。